January 11, 2006

うまかもん ぱーと2。

今回の帰省では非常に多くの方々に良くして頂いた。
その中でも長年のお付き合いをさせて頂いている料理屋さんがある。
それは今泉にある「登喜和」という料理屋さんで、私たち家族の大好きなお店である。
ここでは新鮮な魚介類をつかったお刺身をはじめ、様々なものを味わえる。この日は天ぷらが大人気で、我が家の「働き者」さんとその友人のイタリア2人組は天ぷら盛り合わせ大皿2皿+私たち女性陣の天ぷらにまで手を伸ばしてきた。
大将のリズミカルなテンポで作り出される品々には「おいしい おいしい おいしい」の連発である。
また、ここ「登喜和」は味はもちろん、お店の雰囲気がたまらなく良いのだ。
おいしい料理に幸せ一杯のお客さんの笑顔と笑い声が絶えないのが「登喜和」である。
そして大将とおかみさんの大らかな笑顔とやさしい一声が私たちをますます和やかにそして幸せにさせてくれる。

私がそれこそ数年ぶりに訪れたこの日は、年始の営業初日だった。偶然にも母の知り合いでもある常連客の皆様と合流でき、楽しい時間を過ごすことができた。

この日、お刺身になんと「クジラ」が!
「働き者」さんは生まれて初めての「クジラ」を嬉しそうに頂きました!
お味は「プロシュート(生ハム)のようだ!」と申しておりました。実は、この「クジラ体験」、イタリアっ子の彼とその家族にとっては『大ニュース』だったようで、イタリアに戻ってからはその話題で持ちきりとなるのである…。

大将、おかみさん、おいしいお食事と楽しいひと時をありがとうございました!


さて、ここで福岡の様子を…
アジアの玄関「福岡」というのがテーマであるこの街は早くから中国、韓国からの観光客や産業流通を念頭に置いていた。
ここ数年、その勢いは増していてアジアからの観光客誘致に力が入っている。

そのため、街の案内表記にはハングル、中国語表記が多く見られる。
今から16−7年前に「よかとピア博覧会」が開催されたのを機に、先進国首脳会議の財務会談地となったり、スポーツの世界大会、ユニバーシアード大会(世界大学生オリンピック)など、国際級のイベントが多くなった。
最近ではなんとオリンピック候補地として立候補するつもりらしい…。市民としてはちょっと冷めた目で見ているが。

私は「博多」と「福岡」と別々に書くことがあるが、それには理由がある。
歴史をたどれば「博多」と「福岡」は別々の町として存在していて、「博多」は商人の町、「福岡」は舞鶴城(黒田藩)を中心とした武家の町としてそれぞれ栄えていた。
そのため、文化的意識の違いも今なお見受けられる。その代表として「博多弁」があげられるであろう。「福岡市」の人々の方言は一般的に「博多弁」と呼ばれるが、実は「博多」の地域で話される「博多弁」が分からない人が多いことは事実である。
また、博多祇園山笠は「博多」のお祭りであって、「福岡」のお祭りではない。男衆が担ぐ山は「博多」しか走らないのである。ただ、例外として昭和後期から観光PRを兼ねて、1日だけ「集団山見せ」として「博多」と「福岡」を分ける「那珂川」(中洲の方がわかるかな)の橋を渡って、山が「福岡」へやってくる。
一昔前は、福岡市の繁華街は「博多」側にあったのだが、デパートの進出などもあり今では「福岡」の天神地区が一番のにぎわいを見せる地域となった。
ただ、この博多–福岡間は徒歩圏内であるし、歩く方がいろいろな発見があって面白い道のりなのである。

私の好きな「博多」は最近、「博多灯明ウォッチング」というのを毎年行うようになった。
初めてこのウォッチングに参加した時、本当に涙が出そうになった。
廃校になった小学校の校庭いっぱいに「ろうそく」の灯りがともり、それを教室の窓から見ると…「大きな大きな龍」になっていた。
また道なりにはずっと「ろうそく」が灯されていて、それをつたってあるくと白壁の通りに出る。それはそれは幻想的だった。また、日本最古の禅寺「聖福寺」へ続く道も美しくほのかな灯りに揺られていた。
また公園では灯明に照らされた小さなステージにピアノが…。そこでJazzの演奏があったりするのだ。
ぜひ、このイベントを続けてくれている「博多部まちづくり協議会」のサイトを訪れていただきたい。そして、もし夏に博多を訪れることがあれば、ぜひこの「灯明ウォッチング」に参加してみてはどうだろう。
博多灯明ウォッチングのサイト


さて、福岡の強みは都市の立地条件が良いことであろう。
陸は新幹線、JR在来線、高速バスと全てにおいて利便性が良い。空の便は「東京ー福岡」間の本数は一言「多い」。1時間に3〜4便は飛んでいる。
しかも全国でも稀な「空港から都心部」への簡単・迅速アクセスは暮らす人にとっても訪れる人にとってもありがたい…。
車でも中心部の天神までは10分ほど。(都市高速利用時の渋滞なしだと)また地下鉄は空港から各方面へ走っているのでこれまた便利だ。ちなみに福岡空港でおりて、博多駅でJR各線に乗り換えるのも地下鉄で5分だからありがたい。
そして海…。なんといっても「韓国・釜山」へ高速船ビートルに乗って3時間以内!というのは自慢だ。慣れた人なら実に日帰りで福岡–釜山を移動し、お買い物と食事を楽しんで帰ってくる。
私もこの恩恵を多々受けた1人である。平日の個人フリープランのツアーで2泊3日、パラダイスホテル宿泊で移動代も全て込み込み16000円なんていうのがあるからやめられなかったのよね…。

さて、1年ぶりの福岡はまた様変わりしていた。とにかく飲食店がたくさん出来ていて、どこに行ったらいいか分からない…。それから天下のstarbucksがまた増えていて、500m圏内に5つもstarbucksがある…。とにかくどこに行ってもstarbucksだ…。

そして、一番驚いたのが「Mac Shop」の登場である。ロンドンでもつい最近openしたばかりのMac Shopなのだが、福岡にも堂々のopen。
今後、福岡散策をされる方へ…
天神地区に、路面店はほとんどない。デパートかテナント建物の中、あるいは地下街だ。

個性的な物を求める方には天神「西通り」から煩雑に通っている通りを1つ1つ歩かれることをおすすめする。西通りから入り込むと「大名」地区に辿り着く。ここはちょっと前まで「紺屋町商店街」として昔ながらの下町情緒溢れる商店街通りだったのだが、ここ何年かの間に若者向けのお店で溢れかえってしまった。今では当時の様子を残す場所は数軒になってしまった。そんな中、頑張っているのが紺屋町商店街通りの「お餅屋さん」である。
今年も年末には餅をついて、店頭いっぱいに「鏡餅用」のお餅などが木箱に入って売られていた。どうか、こうした貴重な場所がこれからも残される町であってほしい。

最近は「今泉・薬院」地区が急成長のおしゃれエリアになっている。ちょうど紺屋町商店街を抜けた国体道路を渡った辺りから始まるエリアである。
他にもいろいろ紹介した場所はあるのだが、あまりにあり過ぎるので、もし今後福岡の情報を欲しい…と思う方は"about me"のコラムから"contact"をクリックしてメールをお送りください。分かる範囲でお答えしますね。

(天神地下街はヨーロッパチックでおしゃれである。19世紀のヨーロッパをイメージした煉瓦と石だたみのこの地下街の登場は30年ほど前…。様子はこちらから:天神地下街スナップ)

おっと、福岡を語るにこれを忘れてはいけない!「ごぼうてんうどん」
実はこの「ごぼうてんうどん」どうやら西に行くにつれて存在しない…ということが分かった。関門海峡を超えるとほとんど目にすることがない。
福岡にはたくさんのおいしいうどん屋があるが、私のお薦めは中央区赤坂にある「琴平」。
中央体育館の前にあるのだが、このうどん屋さんとの付き合いはかれこれ20年になる。
薄い色合いのダシがなんとも深い味わいでおいしい。通の人はここの「鍋焼きうどん」を食べるが、私はずっと「ごぼうてんうどん」onlyである。

麺はもちろん手打ち。細めんでありながらいい具合のコシ。お汁は最後の一滴まで飲み干すのが私流。というより、おいしくて最後まで飲み干したくなる。

中央区赤坂のハローワークの近くに「サニー」というスーパーがある。その並びに「フルーツ屋さん」があって、そのフルーツ屋さんの間を細い小さな路地が走っている。
外から見るとすっかり寂れた路地なのだが、実はここに根強い人気を誇るお好み焼き屋「ふきや」がある。
上の写真のおじさんは「フルーツ屋さん」のおじちゃん。七輪を福岡の大通りで見れるなんて嬉しい限りです。

赤ちょうちんの場所がその「ふきや」の場所である。それにしてもこの路地…ずうっとこんな感じで存在しているんだけど、久々に歩くとすごく「いい感じ」だった。
昔はちょっと不気味であまり足を踏み入れたくなかったのだけど…。でもこうした「昔」を思い出せる場所があることは嬉しい。

さて、福岡の高級住宅街…と言えば小高い丘の上にある「浄水通り」や「小笹」の一部でしょうか…。この地区にはやはりマダム達の食を満たすべく、素敵なまたお洒落なレストランや料亭がございます。
その1つに私が今回お世話になった写真スタジオと併設でopenしている「Vert Foncè ヴェル フォンセ」がございます。今回はそこのデザートを撮影。
ちなみにランチは2500円くらいからstart。
"Vert Foncè" レストラン ヴェルフォンセ
福岡市中央区平尾浄水通町26
tel:092 533 0258

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